奇妙な遭遇

017

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(ココは・・・どこだ?俺は確かサンジョルジョの教会に・・・・) 男は、気が付くとカフェのような場所の椅子に腰掛けていた。だが、その店には誰も居ない。男の名は、ブローノ・ブチャラティ。 「そうか・・・オレはアラキとか言う男に『殺し合い』に参加させられているのだな。ジョルノやナランチャ・・・暗殺チームにトリッシュもいる・・・」 彼は先ず、仲間を助ける事が先決だと考える。彼は立ち上がると直ぐにカフェを出ようとした。 「待ってくださいッ!」だが、突然カフェの奥の席の方からから声がした。男の声だ。 「誰だッ!どこにいる!」ブチャラティは直ぐに言葉を返した。だが、奇妙な事に奥の方に人影のような者は見えない。ブチャラティはすぐに声がしたテーブルの方向へと向かった。 テーブルの上には、誰かが使った形跡などのない、ピカピカのティーカップしかなく、いたって不審な点はない。もちろんテーブルの下にも誰も隠れてはいない。 「・・・?気のせいだったか?」何にせよブチャラティは、敵が直ぐ近くに潜んでいる事を警戒し、直ぐそこを離れる事にした。 「待ってくださいッ!ブローノ・ブチャラティさん!」ブチャラティは再び後ろをふり向いた。だが、やはりそこにあるのはティーカップだけだった。 ブチャラティはティーカップを手に取ってみた。「・・・・ただのティーカップだ・・・不審な点はない・・・」ブチャラティはティーカップを再びテーブルに置くと、腹の底から搾り出すようにこう言った。 「この店の中に潜んでいる者に告ぐッ!単刀直入に言おうッ 敵意がないのならば今すぐ出て来い・・・オレとしてもなるべく戦いは避けたい・・・命を奪う事だけはしないッ!」 その言葉に対し、再び店の奥から声がした。 「そちらに敵意はないんですか?」その言葉に対しブチャラティは、「言った通りだ!おとなしく出てくれば攻撃はしないッ!」 その返答に対し、男は尚も質問を返してきた。「それを今ココで私を襲わないと言う事を確証付けられますか?」 男の少々しつこい質問にブチャラティは、怒る事はなく、こう返答した。「分かった。アラキから支給されたものは・・・捨てるよ。」そう言って彼は、支給品の入ったデイパックを足元に置き、足で蹴って遠ざけた。 「コレで信用してもらえたか?」ブチャラティがそう言うと、店の奥から声がした。「分かりました。姿を現します。」 次の瞬間、突然ティーカップが中に浮かび上がった。そして、ティーカップがドンドン形状を変化させ、長髪の男へと変貌した。 「お前は・・・そこにいたティーカップがお前だったのかッ!」ブチャラティは突然の事に驚愕した。 「驚かせてスイマセン。私の名は『ヌ・ミキタカゾ・ンシ』といいます 年齢は216歳です職業は『宇宙船のパイロット』趣味は『動物を飼うこと』です」 男は、ミキタカと名乗った、ブチャラティはスタンドの能力よりも、彼の突拍子もない自己紹介に言葉を失った。 「・・・・・とにかくだッ!もう外は暗いし、ココで散々物音を立てた・・・すぐにこの場を離れないとこの『殺し合い』に乗った奴が来るかも知れん」 ブチャラティの言葉に対し、ミキタカは「わたしも、このゲームに乗ったわけではありません なるべく、死者を出さずにこの島を脱出する方法を考えましょう。」 「あぁ・・・俺の仲間も『殺し合い』に参加させられている・・・そいつらが心配だ 救出に手を貸してくれるな?ヌ・ミキタカゾ・ンシ」 「ええ・・・いいです。ところで、」ミキタカが再び質問を返してきた。 「何だッ!?催しでもしたのか?」 「いえ、違うんです。確かこの店内の厨房にデイパックを置いてきたので取ってくるだけです」ミキタカはそう言って店の厨房へ入り込み、デイパックを持って直ぐに戻ってきた。 【カフェ・ドゥ・マゴ・一日目 深夜】 【あんまりノーマルじゃあないチーム】 【ブローノ・ブチャラティ】  [スタンド]:スティッキィ・フィンガーズ  [時間軸]:サンジョルジョの教会のエレベーターに乗り込んだ直後  [状態]:健康  [装備]:なし  [道具]:支給品一式 (フォーク)  [思考]:1)仲間を助ける(トリッシュがスタンドを使える事に気付いていない)      2)なるべく多くの人を救う      3)アラキの打倒 【ヌ・ミキタカゾ・ンシ】  [スタンド]:『アース・アンド・ウィンド・ファイアー』  [時間軸]: 鋼田一戦後  [状態]:健康  [装備]:なし  [道具]:支給品一式(ポケットティッシュ)  [思考]:1)出来るだけ戦わずにやり過ごしたい      2)味方を増やしたい      3)多くの人を救いたい

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